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さんぽ・たび

谷中~本郷~たてもの園

 昨日、ひさびさに友だちと東京さんぽに出かけました。
 
 久しぶりに覗いた上野駅はすっかりリニューアルしていて、ちょっとビックリ。“大人の遊べる駅”という感じ?

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 山手線に乗って、日暮里駅へ。北口を降りると、いきなり坂が。盃…もとい、坂好き(あくまで、歩きでは、の話)のわたしはちょっと嬉しくなり。

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 夕焼けだんだんへ向かう途中に、印象的な質屋さんが。風見鶏がちょっとイキ?

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 夕焼けだんだんの上から臨んだ、谷中ぎんざ商店街。
 せまい道の両側に、ここならではの印象的なお店がいっぱい。ちょいちょい引っかかりながらおさんぽ。

 猫も闊歩。
 “クロちゃん”と呼ばれる、名前の通りにまっ黒な猫にカメラ向ける人あり。そういえば、それとなく猫関連のグッズ・食べ物(猫のしっぽ型のドーナツ、おいしそ~でした)もあちこちのお店に見え隠れ。

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 窓際の“トットちゃん”? 瞑想中?

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 大規模工事中の朝倉彫塑館前を通って、岡倉天心記念公園に立ち寄りました。
 茨城県の五浦海岸へ移る以前に8年ほどここで美術活動をしていたとか。
 小さな公園ですが、この六角堂には天心の座像(平櫛田中作)が安置されているそうです。

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 まちかど賞の表示が付いていた、趣のあるお宅。
 このあたりにはかつて、鶯谷と呼ばれるところがあり、ウグイスの鳴き声にちなんで“初音町”という、これまたステキな旧町名のところだったようです。(「初音」とは、その年初めて聞くウグイスなどの鳥の声、のこと)

 ぶらぶら歩くうちに、自然と足は谷中霊園のほうへ。紅葉の樹々のあいだにスカイツリーがちらっと見えたり。

 ここで偶然、「長谷川一夫のお墓が近くにありますよ」と声をかけてこられた、スーツ姿の紳士に遭遇。
 この方がじつにとんでもなく親切な方で、墓地の案内係さながらに、あちこちと著名人の墓所の案内をしてくださり、謂れなども詳しくお話ししてくださったのです。

 「暇ですから」などとおっしゃっていたのですが、あまりにも丁寧に案内してくださるものだから、お時間はほんとに大丈夫なのかしらと、こちらが心配してしまうほど。 

 友人とふたりきりだったら、たとえ地図をもらっていたとしても、あんなに効率よくは回れなかったでしょう。いつのまにか、わたしたちのほかにも、一緒について歩いてくるグループが。(笑)

 谷中墓地さんぽはまるで予定外だったのですが。これもぶらり散歩の愉しさかも。 
 充実した墓地さんぽのおかげで、気づけばすっかりランチタイム。
 
 おじさまとお別れしたのちは、腹ごしらえをしてから、本郷方面へ。五千円札でもおなじみの、樋口一葉さんゆかりの地へ行ってみたいという友人のリクエストで。

 愛玉子(オーギョーチー)のお店の前をメニューを見ながら通り過ぎ、言問通りを下り、わたしもときどき自転車を借りていたトーキョー・バイクのお店の前を通り、交差点を進んで弥生坂へ。ここは両側を東京大学に挟まれた、けっこうな坂。

 ここまで来たらやっぱり東大に寄らねばならないでしょう。

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 東大に来るのは久しぶり。元東大生だったから、ではありません。(むろん(^_^;))
 ここは、かねてより、わたしたちのおさんぽコースのひとつだったのです。

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 東大正門のイチョウが色づいていました。

 しばらく来ないうちに、構内の様子もかなり変わっていて、大掛かりな工事中の真っ最中のところあり。有名な赤門そばには、東大グッズのちいさなショップや、新しいモダンな建物もできていました。

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 こういうのはやっぱり吸い寄せられてしまいます。ショップのそばにひっそりとあった、カミオカンデ(ニュートリノ観測施設)の光電子倍増管。ノーベル賞を受賞された小柴先生は東大の先生ですからね。

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 この何気ない道から、一葉さんゆかりの地は始まっています。菊坂。

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 炭団坂。

 この近くには、宮沢賢治さんもかつて暮らしていたことがあり、1日300枚のペースで原稿を書いていたとか。実家の花巻に戻るまでには原稿がトランクいっぱいになっていたそうです。

 そういえば、最近BSで放送されていた「宮沢賢治の音楽会」という番組で。
 細野晴臣さんがかつて担当したアニメ「銀河鉄道の夜」の主題曲を演奏してくれましたが。アコーディオンを弾いていたのがコシミハルさんで。かなり嬉しかった♪

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 一葉さんが暮らしていたところ。一葉さんも使っていたであろうこの井戸はいまでも使えます。

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 菊坂界隈には多くの文人たちが暮らしていたことが分かります。

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 江戸の町のじつに3分の1を焼いてしまった、“ふりそで火事”の出火元だったという本妙寺のあった、本妙寺坂を登っていくあたりから、右手に東京ドームやジェットコースターが見え、わたしたちは中央線に乗るために水道橋の駅へ。
 武蔵小金井にある江戸東京たてもの園で、金土日の3日間だけ催される、“紅葉とたてもののライトアップ”を見に行こうというわけで。

 小金井駅前からは無料バスでたてもの園へ。
 入口では、懐中電灯の貸し出しと使い捨てカイロを渡してくれました。

 江戸東京たてもの園は、以前から行こう行こうと思いつつ行きそびれていた場所でした。まさか初回が夜の訪問になろうとは思いもしませんでしたが。
 園内はそこはかとなく樹の匂いがし、懐中電灯を持って歩く夜のお散歩も雰囲気がありました。

 万世橋交番は可愛らしく、1両だけ置いてあった都電7500系は、「千と千尋」で、千尋が乗った海を走る列車のようにも思え。どこかイバラードっぽくもあり。

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 昭和初期の荒物屋さん。(神田神保町にあったそうです) 

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 高橋是清邸の2階。お孫さんと思しき女の子と一緒に写っている、好々爺然とした是清氏の写真なども展示してあり、2・26事件の際、ここで事が起こったのかと思うと…。

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 紅葉の下での音楽会などもあり。
 武蔵野美大の学生さんたちによる、光の宴も、短いながら幻想的な光と音のパフォーマンスでした。

 
 谷中も本郷周辺は、細道・坂道好きにはワクワク度の高いところでした。運動にもなったかな? 20000歩歩いたとはいえ、足は思いのほかくたびれなかったのですけどね。
 
 江戸東京たてもの園は、もう1度昼間に行ってみたいものです。
 
 日暮れの早いこの時期としてはかなり充実のおさんぽができたように思います。

 
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