星と自転車

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本・音楽・映画など

『夏至祭』~6月のズミの物語

夏至祭 (河出文庫)夏至祭 (河出文庫)
(1994/05)
長野 まゆみ

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 「夏至の日には『夏至祭』を読むことにしている」と言った友だちを真似て、わたしも今年の夏至には『夏至祭』を読んでみることにしました。

 『夏至祭』は、長野まゆみさんの小説。作者あとがきによれば、これは『野ばら』という作品の初期形なのだそう。(登場する少年たちが同じ)

 過去に何度か読んではいても、読み終わってしばらく経つと、小説の細部をすっかり忘れてしまったりするのがわたしの常。

 で、今回改めて気づいたのでしたが。
 この物語を導いていく少年、月彦の家から程遠くないところには天文台があるらしい。飛行場もあるらしい。街には路面電車が走り、周囲にはけっこう急な坂道も、深い林もあるらしい。そんな場所を月彦はよく自転車で走っています。

 道に青梅のかをりがしてくるとじきに月彦の家だ。東に天文台の丸い屋根が見える。その上空で飛び立ったばかりの単葉機が灯を光らせた。

 天文台の頂上で紅玉(ルビー)が点滅していた。飛行場の格納庫にはいくつもの翼とエンジンが眠っている。

 などという描写を読むと、最近どこかで見たような風景だなとニヤニヤ。むろん、“あのあたり”に路面電車は走ってはいない、のではありますが。

 そして、この物語には、ズミ(小説のなかでは“棠梨”と漢字で表記されています)が登場するのでした。
 月彦の出遭う、ふたりの不思議な少年、黒蜜糖と銀色。彼らが失くした“羅針盤”。それを持ってでしか、辿り着けない場所の舞台装置として。

 そんなこともやっぱり忘れていたのですが。(読んでいる途中で思い出しましたけれども)

 でも忘れていたおかげで、物語を改めて新鮮に味わいなおすことができたような気もします。 

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